この記事は、「うつで退職してよかったか」に関する記事になります。
目次
「うつ」で退職してよかったですか?|30代女性30人にアンケート
今回、「うつ」などの精神疾患を理由として退職した30代女性30名へアンケートを実施しました。質問内容は次の3点です。
- うつで退職してよかったですか?それとも後悔していますか?
- なぜそのように思いますか?
- うつで退職しようか悩んでいる30代女性に、一番伝えたいことは何ですか?
アンケートにご協力いただいた全30名の生の声を、今回の記事でご紹介いたします。
アンケート概要|うつで退職した30代女性へのアンケート
まずは、うつで退職した30代女性へのアンケート方法を以下に記載いたします。アンケート結果だけが気になる方は、次の章へ飛ばしていただいて構いません。
【アンケート概要】
- 質問内容:
①うつで退職してよかったですか?それとも後悔していますか?
②上記の質問に関して、なぜそのように思いますか?
③うつで退職しようか悩んでいる30代女性に、一番伝えたいことは何ですか? - 調査対象:「うつ」などの精神疾患を理由として正社員を退職した経験のある30代女性30名
- 調査地域:全国
- 調査期間:2021年10月12日~2021年10月13日
- 調査方法:インターネット調査
アンケート1|うつで退職してよかったですか?それとも後悔していますか?
ここからは、アンケートをとった3つの質問に対する回答をご紹介します。まず初めに「うつで退職してよかったですか?それとも後悔していますか?」という質問に対して、アンケート結果は以下のようになりました。
【うつで退職してよかったか】
- よかった…28名
- 後悔している…2名
うつでの退職という選択について、「退職してよかった」と回答した方が大多数となりました。
それでは、なぜ退職して「よかった」か、或いはなぜ「後悔している」のでしょうか。続いて理由を見ていきましょう。
アンケート2|うつで退職してよかった/後悔している理由を教えてください。
うつで退職してよかった理由
うつで退職して「よかった」と回答した30代女性28名の回答をご紹介します。回答は4種類に分け、回答数が多い順にご紹介します。
職場のストレスから解放されて気持ちが楽になったから【28人中12人】
- 一度辛い環境から離れて自分を休ませることで、気持ちが随分と楽になったからです。
- 自分には合わない仕事、人間関係を切る事ができたから。
- 辞めたことで色んなプレッシャーもなくなり気持ちが軽くなったから。
- 心の安定が図ることができました。それにより次のステップへと進むことができたからです。
- 仕事をするためだけに生きていた生活から解放されたから。
- 休職していた時期があるのですが、その時リワークに数ヶ月通って、それなりに対策を整えて復職をしました。しかし復職後、人事と産業医の対応が酷く、精神疾患から復職するような会社ではないと思ったからです。
- 精神的に楽になった、運転中の事故が無くなった。
- 体も精神状態もおかしくなって限界だったから。
- 退職してから気持ちが軽くなったので、辞めて良かったです。
- ストレスの原因から離れることができたので。
- 辞める段階で精神的にも体力的にも限界だったので退職することでいろんな心配から解放されたから。
- 病院に担ぎ込まれて、お医者さんに「すぐ会社辞めなさい」と言われたとき、ほっとしました。解放されたという気持ちでいっぱいでした。
退職後、うつが回復してきたから【28人中11人】
- 今は体調も回復し、また違う人生を歩めているから。
- 仕事を辞めたあとパタリと症状などが和らいだので。
- 退職する事で少しずつではありますが、体調が良くなったから。
- 会社を辞めたことで、うつ病の症状がかなり改善したから。
- 当時、双極性感情障害になったきっかけが、上司のパワハラめいた言動であったことに加え、私自身が単身赴任だったこともあり、このままでは回復に時間がかかり、仕事もできなくなるとちょっかんし、早いうちに休養に入って、社会復帰を目指したほうが良いと判断しました。結果として、1年と少しで転職して働くことができたので、この判断は正解だったと思っています。
- 気持ちが楽になって、症状がマシになったから。
- 仕事メインの生活でプライベートがおろそかになり、ろくに食事もとれておらず悪循環だったので退職してリフレッシュしてきちんとご飯を食べられる生活になり健康体になってきたからです。
- 退職後に体調がとても良くなっていると感じているので。
- いったん仕事を離れてのんびりしたら、また働きたくなったので。
- 仕事に勤めていた当時は無気力で身だしなみもままならない状態でした。ストレスによる下痢にも悩まされていて出かけることも容易では無くなってきました。仕事をやめてほどなくして下痢は解消され鬱病も改善しました。もっと早くに退職しておけばよかったと思うくらいです。
- 食事が出来なくなり、いつもボーッとしている状態で、仕事中はずっと手汗や動悸がしていました。辞めた途端、すっと無くなりました。本当に追い詰められていたと思います。
続けていればうつが悪化していたと思うから【28人中3人】
- 体がガタガタになっていて、そのまま続けていたら死んでいたと思ったから。
- 上司の病気に対する理解が乏しく、この職場にいたら回復は程遠いと思ったから。
- 職場に残ってもうつが悪化するだけだったと思うから。
どちらにしても仕事ができる状態でなかったから【28人中2人】
- 病気のせいで、仕事が手につかず、お休みばかりもらっている状態でした。
- 退職を決めるまで1年半ほど休職・復職を繰り返したが結局良くならなかったから。
うつで退職して後悔している理由
続きまして、うつで退職して「後悔している」と回答した30代女性2名の回答をご紹介します。
正社員として働けなくなったから【2人中1人】
- 当時この先事務職正社員などなれる訳ないから。
退職ではなく休職すればよかったから【2人中1人】
- 実際に相談していた医師から、休職してはどうか、と言われていたのに、退職したから。
アンケート3|うつで退職しようか悩んでいる30代女性に、一番伝えたいことは何ですか?
最後に、「うつで退職した30代女性」30名から「うつで退職しようか悩んでいる30代女性」に向けて、一番伝えたいこと聞き取りましたので、回答を5種類に分け、以下でご紹介します。
退職という選択もあり【30人中21名】
- 悩んでいる、苦しい、と思う時は、とにかくそこから離れてください。人生は短いので、その時間をその職場に捧げる時間こそ、とてももったいないです。いくらでもやり直しはできます。勇気を出してそこから出よう。
- 私は辞められた方がいいと思います。うつ病は本当につらく、職場の人には理解してもらえないので辞めてゆっくりされた方がいいと思います。
- 退職せずに死ぬか、退職して死ぬかどちらかです。
- 少しでも嫌だなとか体に異常をきたしたら、深く考えずに逃げることも大切だと思います。
- 一旦自分をリセットする事で強くなることができます。退職は逃げなのでは?と思ってしまいがちですが、そう思わずに休む時はしっかり休んでください。そうする事で自分の活力が倍になり、よりよい将来にすることができます。
- うつで退職しようとしている人は、とりあえず当分生活できるぐらい(少なくとも1、2年)の貯蓄があれば辞めてもいいと思います。ただ、やはり再就職もエネルギーがいるので、うつ病がある程度落ち着いていて前向きな気持ちになっている時に動き始めるがいいんじゃないかと思います。
- 自分のケアをしっかりしてください。今時、在宅ワークで稼いでいらっしゃる女性の方もたくさんいます。無理して働いて自分自身を壊すより、よいきっかけだと思い、自分に休息期間を与えて、このまま仕事を続けるのか、それとも違う暮らしを始めるのか、考えるといいと思います。
- 早ければ早い方がいいと思います。今だからそう思えるのだと思いますが結局「遅かれ早かれ」です。心と体の健康を考えるのが第一です。辞めたって実際なんとかなります。正式な診断書をもらえば生活保護だって受けられます。自分を傷つける前に思い切って辞めてください。
- まずは環境を変えないと、何も変わらない。長引かせば長引かせるほど悪循環が続くだけ、今決断するべき。一回休んで新しい所を探せばいい、将来に希望を持って行動して欲しいです。
- その場所を離れることで自分を守れるということがあることを知って欲しいです。
- 収入とか他人の目より、大事なのは自分だよ!
- 悩んだらすぐ退職、なんなら次の日から行かなくても良いです。私は辞めたいと一言いえなかったために3年間体調不良で苦しみ失った人間関係もたくさんあります。退職後はいろいろなバイトをやりましたが即日から来なくなる人も結構多かったです。一度しかない人生を嫌な職場で終わらせるくらいなら即退職して次に進む方が自分のスキルアップにも繋がりますし新たな人間関係も築けます。
- 自分のやりたい事を後悔ないように、率先すれば良いと思う。少し時間が経って自分自身と向き合えたら一歩先へ進めると思う。結局自分を変えられるのは自分自身しかいないから。
- 鬱はなかなか治らないし思いきって環境を変えるのも改善の1つの手です。
- 心の安定は、健康な肉体にしか宿らないとおもいます。周りに迷惑をかけるのではないかと悩むこともありますが、自分の人生は自分のもの!だから、仕事を辞めるのも大切なことだと思います。自分を大切にして下さい。
- 自分を大切に。思い切って退職しても30代はまだ若いので、仕事もまだまだありますよ。
- 会社は一度うつになっただけで、そうでない体調不良でも何かにつけて結びつけたがります。私はうつは会社で自分一人だけ努力すれば大丈夫な病気ではないと思っています。会社にきちんとしたサポート体勢がない場合は、長い目を見て、退職して、病気を治すなり、自分に合った働き方を探すのも1つの方法だと思います。
- 自殺未遂や幻覚になる前に退職しましょう。
- 仕事が原因でうつ病になったのであれば退職するのも方法だと思う。仕事を辞めれたら少しホッとできると思います。
- 自分を責めなくて大丈夫です。早めに退職を決断しましょう。
- とにかく無理はしないで欲しいです。自分を守れるのが自分ならば、自分を追い詰めるのも自分だと思うので…今はしっかり自分を大切にして休んでください。
まずは休職し、傷病手当金を貰うべき【30人中5名】
- 休職をまず選択するべし。配置転換や人工透析や糖尿病治療のように時短勤務が認められるなら、続けられる企業もあります。ましてや、テレワークが今は選択肢あるかも。主治医に障害認定が受けられるなら認定を受けて年金や手帳を受けながら通院して離れるもよし。
- 会社に休職や復職の制度があるのであれば、まずはそれを利用してほしい。その期間に良い方向に進むこともあるので。しかし、勤務自体がうつ病に影響を与えているのであれば思い切って退職するのもアリだと思う。
- 休職できるのであれば、その間傷病手当金がもらえるので、休職期間を満了してから退職したほうが金銭面での不安がないと思う。
- 身体を壊してまで会社のために働くのは間違っています。心も身体も健康であれば、仕事はまた見つかります。また、診断書を提示すれば会社からお金が支払われる場合もあるので、心療内科を受診したら必ず診断書をさくせいしてもらってください。
- もし退職するか迷っていたら一旦休職して傷病手当をもらいながら将来を考えるのもいいかもしれません。退職してまた元気になって働くのもいいと思います。
自分の健康を第一に考えよう【30人中2名】
- 身体が一番大切なので、無理せずに。時には仕事を離れることで回復することもあります。
- まずは自分の心や身体を大切にすることが最優先です。誰もあなたを責めることはありませんので安心してください。
まずは病院へ行くべき【30人中1名】
- 自分を責めないでください。あなたは悪くないです。「しんどい気持ち」があるなら手遅れになる前に病院に行ってください。診療内科はあなたを病気にするところではありません。あなたを守ってくれるところです。
退職の判断は待つべし【30人中1名】
- うつの状態が回復したと医師と自分が判断してから退職について考えた方が良い。うつの時の判断は正常であるとは言い難いから。
まとめ|うつで退職を悩んでいる30代女性は、まずは病院へ。休職・退職という選択を。
今回は、うつで退職した30代女性へのアンケート結果をご紹介しました。うつで退職してよかったか、後悔しているかという質問に対しては、30人中28名が「退職してよかった」と回答していました。
現在うつで悩んでいる30代女性の方は、今回ご紹介した実際の退職者の声をご参考に、まだ病院へ行っていない方は病院へ行き、診断書をもらいましょう。休職ができる会社の場合は、休職の選択肢も視野に入れた方がよさそうです。
今回の記事が参考になった・ためになったという方は、是非SNS等で周りの方にご紹介いただければ幸いです。
執筆者 ミンタイ|みんなの退職 斎藤