この記事は、「うつで退職してよかったか」に関する記事になります。
目次
「うつ」で退職してよかったですか?|40代女性30人にアンケート
今回、「うつ」などの精神疾患を理由として退職した40代女性30名へアンケートを実施しました。質問内容は次の3点です。
- うつで退職してよかったですか?それとも後悔していますか?
- なぜそのように思いますか?
- うつで退職しようか悩んでいる40代女性に、一番伝えたいことは何ですか?
アンケートにご協力いただいた全30名の生の声を、今回の記事でご紹介いたします。うつなどの精神疾患を持っており、退職を悩んでいる40代女性の方は、是非ご参考にしてください。
アンケート概要|うつで退職した40代女性へのアンケート
まずは、うつで退職した40代女性へのアンケート方法を以下に記載いたします。アンケート結果だけが気になる方は、次の章へ飛ばしていただいて構いません。
【アンケート概要】
- 質問内容:
① うつで退職してよかったですか?それとも後悔していますか?
② 上記の質問に関して、なぜそのように思いますか?
③ うつで退職しようか悩んでいる40代女性に、一番伝えたいことは何ですか? - 調査対象:「うつ」などの精神疾患を理由として正社員を退職した経験のある40代女性30名
- 調査地域:全国
- 調査期間:2021年10月12日~2021年10月26日
- 調査方法:インターネット調査
アンケート1|うつで退職してよかったですか?それとも後悔していますか?
ここからは、アンケートをとった3つの質問に対する回答をご紹介します。
まず、「うつで退職してよかったですか?それとも後悔していますか?」という質問に対して、アンケート結果は以下のようになりました。
【うつで退職してよかったか】
- 退職してよかった…29名
- 後悔している…1名
うつでの退職という選択について、「退職してよかった」と回答した方が30人中29人となりました。
それでは、なぜ退職して「よかった」か、或いはなぜ「後悔している」のでしょうか。続いて理由を見ていきます。
アンケート2|うつで退職してよかった/後悔している理由を教えてください。
うつで退職してよかった理由
うつで退職して「よかった」と回答した40代女性29名の回答をご紹介します。回答は9種類に分け、回答数が多い順にご紹介します。
退職していなければ病状が悪化していたと思うから(29人中6人)
- あのまま働き続けていたらどうなるかわからなかったから
- あのままの状態で働き続けていたら、鬱の状態がもっと深刻なものになっていたと思うから。
- あの心の状態のまま無理に、自分自身を騙し騙しであの職場に通い続けていたら、精神薬も手放せず将来働くことも生活にも支障が出ていたと思うので退職して良かったです。
- 頑張れば頑張るほど鬱がひどくなったから。
- 無理してその職場に居続けても、病状が悪化していたので、環境を変えることが必要だったから。
- あのまま働いていたら、もっとひどい状態になっていたと思うから
続けていれば自殺していたかもしれないから(29人中5人)
- 死ぬことばかり考えて前進できなかったので。
- 医師から、出勤途中で発作的に電車に飛び込んで自殺してしまう典型的な症状ですよ。と、言われて初めてただ事では無い病状だと気がついたから。
- あのまま、仕事を続けていたら自殺を図ったかもしれないと思っています。
- あのまま仕事を続けていたら自殺してたかもしれないから
- あのまま前職に居たら、もしかして自殺していたかもしれません。いつも死を意識してましたから
うつで仕事ができるような状態でなかったから(29人中4人)
- 環境の悪い職場にいて、身体も心もぼろぼろになりこれ以上は無理だった
- 人間関係でとても悩んでおり、また転勤により環境が変わって事も重なり 本当に事故に合いたいと考えたりとても普通の生活が送れる状況ではなかったからです。
- 毎日、仕事に行けない日が続いて、精神的に、参っていたから
- 無理して働いても、気持ちがついていかない
職場のストレスから解放されたから(29人中4人)
- 嫌な上司から些細なミスで叱責されることが無くなったので、退職の選択は、間違っていなかったです。
- 経営者の高圧的なマネジメント方法が合わなかったし、肉体労働なのに食事とトイレと休日がとれなかったので。
- 職場の上司がとても厳しくて、いつも怯えながら仕事をしいて精神的に辛く、辞められて開放された清々しい気分になりました。
- 休日でさえ、容赦なくお叱り電話がありました。
退職後、うつの症状が改善してきたから(29人中4人)
- 体調が良くなった、プレッシャーから開放されて明るくなった気がする。
- 仕事が好きだったので、どうしても辞めたくなかったのですが、うつ病の症状で働ける状態でなかったのでやむを得ず退職しました。社内での個人からの嫌がらせが主な原因で、労災認定されたことで、自分が全て悪かったのだ、会社に迷惑をかけて申し訳ないという気持ちから救われたからです。退職後も苦しみましたが、辞めなければ命の危険もあったかもしれません。現在だいぶ回復したので、退職してよかったと思っています。
- 家族に八つ当たりすることが無くなりました。
- プライベートの時間を作ることで症状が軽快し、仕事以外が見えるようになったので
うつの原因が職場にあったから(29人中2人)
- 明らかに職場でのストレスが原因だったから
- こうなってしまった要因が全て職場だったため
他の人への迷惑になっていたから(29人中2人)
- そのまま続けていたら、迷惑かけていたと思うので。
- 鬱で体調が悪くなって、休みをとることがでてくることが多くなったので、他の方に迷惑をかけるから、よかったと思います。
自分を見つめなおす時間ができたから(29人中1人)
- 自分を見つめ返すいい時間が過ごせたので後悔していません。
退職後、よい職場に巡り合えたから(29人中1人)
- 退職後、ストレスの少ない職場にめぐりあえた
うつで退職して後悔している理由
続いて、うつで退職して「後悔している」と回答した40代女性1名の回答をご紹介します。
冷静になると大した悩みではなかったから(1人中1人)
- 退職して客観的にあの頃の状況をみると悩む程のことではないから
アンケート3|うつで退職しようか悩んでいる40代女性に、一番伝えたいことは何ですか?
最後に、「うつで退職した40代女性」30名から「うつで退職しようか悩んでいる40代女性」に向けて、一番伝えたいことを聞き取りましたので、回答を6種類に分け、以下でご紹介します。
うつで辛いなら、迷わず退職という選択を(30人中8名)
- 先のことなど気にせず今すぐ退職したほうがいい。悪化しても誰も責任などとらないのだから
- 今苦しんでいる状況から、早く抜け出してください。別の道を選択する事で新たな自分を発見できると思います。
- 症状が酷くなる前に、退職できるならそうして欲しいです。酷くなってからでは、生活に支障が出たり心情的に立ち直りに時間がかかり苦しくなると思います。退職すると、解放感が得られて少しずつ改善されていくと思います。
- 悩んでいたり、苦しんでいたら、今の会社にしがみつくのでは無く、すぐに離れる行動を起こして欲しいです。 自分を必要としてくれる会社は、いくらでもありますので。
- 自分を押し殺して我慢し続けるよりも自分を信じて出来る事を始めた方が元気でいられます。自立出来るスキルを身につければ生きていけるので、病気が重くなる前に環境を変える事をお勧めします。自分の経営する会社じゃない限り、会社を変える事は出来ないから。
- 人生は長いのに今無理して働いても良いことない。精神の健康が1番大事だと思う。他人は病気の事を理解してはくれないから自分で自分を大事にしないと可哀想と思います。考えすぎないで一歩踏み出せば、何でもっと早く行動しなかったんだろうってくらい全てが好転していきます。行動すればなんとかなるものです。
- うつと診断を受けたならどうか迷わないでください。もっと早く受診して、退職してすれば、もっと早く回復できたのにと今になって思います。背負いこまず自分の心と身体を大事にしてください。活躍できる場所は必ずあります。
- 鬱を治すのは早いほうが良いので、今すぐ現状から抜け出しましょう。
先にゆっくり休んだ方が良い(30人中7名)
- 何より自分の健康が1番です。職場は1つではないし、今は社会保障もいろいろとあるので、うまく活用しながら生活する術はいくらでもあります。ゆっくり休んで自分を大切にしてほしいです。
- どんな理由があっても、まず現状の環境から逃れて、ひたすら静養して下さい。充分な休息を取れば、必ず復調します。自分が一番大切なのです。
- 自分を責めるのは辞めたほうがいいと思います。また、鬱のかたは、真面目で責任感が強い方が多いので「頑張る。」よりも、ゆっくり休む事も大切だと思います。
- 仕事をやめても、とにかく生きている身体が大事です。仕事はできるときにまたすればいい。
- 無理をせず、ゆっくり休んだ方が、気が楽になり、だんだん働きたくなっていきます。
- 無理せず、一旦ブレーキをかけてあげてください
- 辛いときは我慢せず休んで下さい。あなたが健康で有ることがなによりも大事なことです。
頑張りすぎず、自分のことを大切に(30人中4名)
- 40代は更年期障害も来る年齢なので頑張りすぎないでください。
- ストレスが職場だったら休んだり辞めることも仕方ないこともあると思う
- 身体あっての仕事なので、身体を第1に考えて無理はしないで欲しいです。休職をとりながら、自分が楽なように働いて欲しいです。
- 今は何とかなっていても、精神的に本当に自殺願望や引きこもってしまったりなど、無理を続けていくと悪化してしまうので早く自分のことを大切にしてあげてください。
今の職場が全てじゃない(30人中3名)
- まだ見たことのない世界もたくさんあるかと思いますので、生き方を変える選択肢も時にはいいと思います。
- 無理はしないこと。一度きりの人生だからもっといい職場はある。
- 色々将来の事など考えると不安しか無いと思いますが、自分を削ってでもしがみつきたい職場かどうかをよく考えて欲しいです。辛い環境であれば距離を置く事も重要です。
人生の優先順位を考えよう(30人中3名)
- 家事子育てが出来ない様であれば退職しましょう。
- 病気になっても会社は何もしてくれないので、人生の優先順位を考えるきっかけになると思います
- 40過ぎると女性は体調の変化が起こります。更年期ですね。その時にうつも抱えてしまうとものすごい負担になることを知りました。次の仕事どうしようという不安が1番かと思いますが、家族の協力や経済的に可能であるならば退職という道を選ばれるのが正解かと思います。鬱で退職は逃げることではありません。何より自分を大切に、仕事より自分、自分が心身ともに輝いていないと仕事も楽しくありませんから。まずは自分らしく生きることを考えてみてはいかがでしょうか。
まずは周囲への相談を(30人中2名)
- うつの原因が仕事関係で、社内の影響力ある方に相談しても改善ないようでしたら、退職がお勧めですが、なるべく正社員でしたら退職は避けた方が無難です。
- 自分の心の声に耳を傾けて、無理をせず、誰かに話してください。
その他(30人中3名)
- 有給休暇や休職という選択肢があるなら、まずはそれを試してみて、それでもだめなら退職することを考えれば良いと思います。
- 40代だと就職活動は非常に不利になります。私の場合は貯金をきちんとしていたので経済的には大丈夫でしたが、このままだったらアルバイトでも仕方ないという気持ちでした。次の所をきちんと決めるまで我慢する。それでもダメならばバイトでもいいと割り切る姿勢が大事です。
- その渦中にいる時は辛く打開策が見えないけど客観的に見ると以外に大したことないですよ
まとめ|うつで辛くて仕方ないなら、迷わずに退職という選択を
今回は、うつで退職した40代女性へのアンケート結果をご紹介しました。うつで退職してよかったか、後悔しているかという質問に対しては、30人中29名が「退職してよかった」と回答していました。
現在うつで悩んでいる40代女性の方は、今回ご紹介した実際の退職者の声をご参考に、何よりも自分の身体を大切に、ご自身に合った行動をとっていただきたいです。
今回の記事が参考になった・ためになったという方は、是非SNS等で周りの方にご紹介いただければ幸いです。
執筆者 ミンタイ|みんなの退職 斎藤